iq は音として「基本音」maqa-m(マカーム)に依存する。
maqa-m(マカーム)はテトラコード(基準の音とそれに含まれる音の集合体)がひとつ以上で構成される音楽様式と定義される。つまり「音程・調・音色を持ったひとつの形式」を指し、私たちが通常チューン(調べ)と言っている意味に近い…厳密に言えば、弦楽器ではないハンドドラムが「マカーム」を引き合いに出すのは少し変な話かもしれないが、他の打楽器と違って胴を持たないハンドドラムは倍音を限定されないため、鼓面の振動を調整することで自由に音色を変えられるのである。特に「倍音」や「パドル」を理解する上で、重要なポイントである
ハンドドラムにおける「マカーム」はすべてTARの中にある。
グリップからブリッジまでを直線で結んだ距離をTAR(1音) 距離の等分点をハーモニクスポイントと呼び、叩く場所によって得られる音程や響きが変わる。主なハーモニクスポイントは1/2tar 1/4tar 1/8tarがある。ハーモニクス奏法というのはこの倍音の生じる点を使う演奏技法を指す。またこの倍音は、打点位置の変化やD音・T音を組合わせることで楽音のような複雑な響きにすることができる。 これをハンドドラム上の「マカーム:基本音」と呼ぶ
イスラム神秘主義音楽における「マカーム」は目的を持った自分の努力によるものと解釈されている。それと表裏の関係にある「ハール」は「贈り物」であり、唯一性への確信へと導いてくれるもの、そして自己の内面世界にある王国から吹いてくる「風」を感じ、心の「光と闇」の違いを感じることを意味する。「ハール」を内面世界へ入ってくる「収縮と拡張の波」だとすれば、その波の安定的な連続を「マカーム」と呼ぶ。また「ハール」が絶対的意志によって現れたり消えたりする「波の束」を意味するのに対して、「マカーム」は「ハールの波」の後の安定や鎮静に例えられている。
さて問題はここからだ…まず、より良い響きを得ようと頑張ってハンドドラムを叩いてみる。ところが一向に鳴る気配がない…実は、鳴るというより唸るという方が正しい。振動する音をイメージしてほしい…コマやモーターが回転して出す音…みなさんは、糸電話というものを子供の頃に作った記憶があると思う、「2つの紙コップの底に穴をあけ、糸を通してつなぐと…」振動が伝わって相手と話ができる。つまりハンドドラムは空間に浮遊する紙コップの底のようなもの…
Membnophones:音声膜鳴楽器
「叩く」というよりも「振動させる」という打法(叩き方)に答えがある。弦楽器には>打弦・擦弦・撥弦の3種類があるが、ハンドドラムにもそれほど明確ではないが存在する。そしてDTEの3音は@打音:(叩く)A撥音:(弾く)B擦音:(擦る)という発音を示す
手で叩く太鼓の総称を一般にハンドドラムと呼ぶが…私にとっては少し意味が違う、それは最初に楽器があるのではなく「両手のひら」がある。「手を叩けば音が鳴る」これを「パドル*1(拍手)」と呼び、「パドルを打ってリズム」を作り出すことを「パドルドラム(手拍子)」と言っている。
*一般的に手拍子はクラップと呼ぶがここでは混乱を避けるためにパドルドラム(手拍子)としている
つまり「ハンドドラム」とは「パドルドラム(手拍子)」のことを指し パドルドラム(手拍子)には全部で5つの基本となる「手の形」と「音」がある。私はそれを、次のように分類している。
「パドルドラムの基本と成る5つの形」 1.Clap クラップ 指 揃えて 打つ 単音 C 指先を揃え、他の指と親指を離して 手がV字形になるようにして打つ 「パンッ」という高い音「ポンッ」という低い音が同時に鳴る 2.Slap スラップ 指 広げて 打つ 複音 S スラップは指を広げ、指先に力を入れて打つ クラップよりも中低音が強調される 3.Flip フリップ 指 重ねて 弾く 弾音 F 中指と親指を「何かをつまむ」ような形で重ね ひねるようにして弾く「パチンッ」という高い音だけが鳴る 4.Tap タップ 指 曲げて 叩く 叩音 T 指先を揃えて少し曲げ「握手をするような」形で 左右の手を打つあるいは片方の「手のひら」を叩く *2高音と低音の両方を叩き分けることができる 5.Rub ロブ 指 伸ばし 擦る 擦音 R 指先を伸ばし、擦り合わせてリズムの間を取る(消音)
*1パドル(手拍子)は泳ぐ時に手で水をかくように指先を揃えた状態で叩くこと
*2フラメンコのパルマ(手拍子)にはSECOセコ:高音とSORDOソルド:低音の2種類がある。